ゴールドマン・サックスが日本へ与えたインパクトは郵政民営化だけではない。
2011年11月8日に発覚した「オリンパス事件」もその一つだ。
光学機器メーカーのオリンパスは、1990年代から有価証券の損失を隠し、英医療機器メーカー買収に伴うコンサル会社への支払い金や、ベンチャー企業の買収資金を損失補填に流用していた。
オリンパス事件
オリンパスが社長のマイケル・ウッドフォードを解任したことで、この事実が明らかになった。
2011年10月14日、オリンパスがウッドフォードを解任すると、その報復として同氏はオリンパスの悪事を暴露したのだ。
- 10月12日:ゴールドマン・サックスはオリンパス株を格上げ
- 10月13日:ゴールドマン・サックスはオリンパス株の空売りを開始
- 10月14日:オリンパスがマイケル・ウッドフォードを解任
ここにゴールドマン・サックスのあこぎなカラクリがある。2011年10月12日、ゴールドマン・サックスはオリンパス株の投資判断を「中立」から「買い」に変更し、目標金額を2400円から3800円に引きあげると、オリンパス株は上昇した。
だがこれはゴールドマン・サックスの戦略だった。2011年10月13日、ゴールドマン・サックスはオリンパス株の空売りを開始した。彼らは投資家にはオリンパス株を買わせておいて、自分たちは売っていたのだ。
2011年10月14日、オリンパスがマイケル・ウッドフォードを解任すると、株は暴落した。ゴールドマンはあっという間に20億を手に入れ、日本人投資家は20億の損をした。これがグローバリストの手口なのだ。