不思議な話

アシュケナージとスファラディ2つのユダヤ人

ユダヤ人とは何だろうか?

そもそも、このような話題に疎い一般庶民はユダヤ人にも2系統の人々がいるとか詳しい事情を知らない人も多い。

だから国際金融資本的ユダヤの陰謀とかユダヤ人迫害問題などのキーワードが出てくると、いろいろこんがらがってしまうのだ。

それは、ユダヤ人というものが1枚岩ではないのに、彼らを取り巻く事象を「ユダヤ人」という1つの民族やっている事、起きている事という枠に押し込めようとするからだ。

それが我々のユダヤ人理解の障壁となっているのではないだろうか。

ユダヤ人は2つの系統に分かれている

ユダヤ人には大きく分けて「スファラディ系ユダヤ人」「アシュケナージ系ユダヤ人」と呼ばれる2つの系統があるという。

  • アシュケナージ系ユダヤ人(ヨーロッパ系ユダヤ人)
  • スファラディ系ユダヤ人(アジア・アフリカ系ユダヤ人)

2つのユダヤ人の特徴

この2つのユダヤ人のおもな特徴は次のようになっている。

スファラディ系(正統派ユダヤ人) アシュケナージ系ユダヤ人(ヨーロッパ系ユダヤ人)
聖典 旧約聖書 タルムード
シオニスト運動 運動を認めない 運動を推進
言語 ヘブライ語 イディッシュ語
ヤハウェ サタン(ルシファー)?

アシュケナージ系ユダヤ人

現在、世界のユダヤ人約1500万人のうち、その9割を占めているのが東欧、ヨーロッパ出身のアシュケナージ系ユダヤ人(ヨーロッパ系ユダヤ人)である。

ヨーロッパからやってきたアシュケナージ系ユダヤ人は「イスラエルの地にユダヤ人国家を復興すさせる」というシオニズムの理念を持ったシオニストである。

シオニズムによって作られたイスラエルの上流階級は主にアシュケナージ系ユダヤ人とその子孫で構成され、現在もイスラエル政府の重要ポストにいる人間は、ほとんどがアシュケナージ系である。

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スファラディ系ユダヤ人

これに対し、中東や北アフリカのアラブ諸国から難民として流入してきたユダヤ人がいわゆるスファラディ系ユダヤ人である。

スファラディとはヘブライ語でスペインを意味し、本来はイベリア半島のユダヤ人共同体のことを指す。彼らは中世までスペインで活動していたアジア系の人々だとされる。

さらに、アジア・アフリカ系ユダヤ人は、かつて東洋系ユダヤ人などと呼ばれていたが、現在ではアシュケナージ系ユダヤ人と区別するために、アジア・アフリカ系ユダヤ人もスファラディ系ユダヤ人に含まれるようになった。

現在のスファラディ系ユダヤ人の出身国は次のように広範囲に及んでおり、決して1つの共同体というわけではない。

  • 北西アフリカ
  • モロッコ
  • アルジェリア
  • チュニジア
  • リビア
  • イラク
  • イラン
  • イエメン
  • シリア
  • インド

スファラディ系ユダヤ人は、「ユダヤ人国家の復興」といったシオニズムのイデオロギーには共鳴せず、イスラエルの都市周辺に定住し、有事の際には最前線に送られ、平時には国境付近か占領地を開拓するためにイスラエルに集められた人々だ。

イスラエル国内のユダヤ人格差

イスラエル建国当時は国内のほとんどのユダヤ人が貧しかったのでそれほど問題ではなかったが、イスラエルが経済成長を遂げるにつれてスファラディとアシュケナージの両者の経済格差は表面化し、社会的差別も生まれた。

例えば、政治家や学者、医者などはアシュケナージが多く、肉体労働系の職種の多くはスファラディが担っている。スファラディの多くは経済的に貧しく、イスラエル社会の底辺を形成している。

だが、溝が深まっているのは経済だけではない。イスラエル国内のユダヤ教自体もアシュケナージとスファラディの2つに分断されており、たとえ同じ町に住んでいたとしても別々のシナゴーグ(ユダヤ教会堂)へ通うことになっている。

あとがき

彼らは同じユダヤ教を信奉していても常用している聖典がかたや旧約聖書(トーラー)とかたやタルムードで異なっているという話もある。

集まる場所が違うのは、そもそもヤハウェを信じるのか、サタン(ルシファー)を信じるのかという崇拝対象の違いからなのだろうかと個人的に思ったりする。

このようにイスラエル国内は支配する側のアシュケナージと支配される側のスファラディという歪んだ2重構造が出来上がっている。

ユダヤマネーの陰謀と世界人間牧場の計画は、世界に広がる前にすでにイスラエル国内でシミュレーション済みであるとされる。

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