開発や民営化とは、もはや投資家のためのものであり、そこに住む人々の生活や地域の発展のためではない。
貴重な資源に値札を付け、いかに効率よく儲けるか。
ただ、それだけのことである。
救済の条件に公共インフラの民営化を要求する
次ような組織や機関は、財政危機にある途上国を救済する際、融資の条件として必ず「水道」や「電気」、「ガス」などの「公共インフラの民営化」を要求する。
- 世界銀行
- 国際開発金融機関
- 国際通貨基金(IMF)
断れば「IMF」は、その国を容赦なくブラックリストに載せるので途上国側に選択肢はない。
ブラックリストに載ってしまったら最後、救助国の政府や金融機関はもうその国に援助しなくなるからだ。
民営化は投資家が儲け続けるためのソリューション
この手法により、水道民営化は世界各地へ広がっていった。
国際開発金融機関は「財政難の国」に対し、まず水道事業の一部を民間企業へ委託させ、水道の所有権や運営権を企業に売却できるように法改正させる。
それと同時に国民が疑問を持たないように、民営化以外に解決策は存在しないというキャンペーンも展開していく。
さらに彼らは水道だけでなく、「医療」や「農業」、「教育」などの民営化を世界各地に広げるための努力も忘れない。
つまりは「民営化とは投資家が儲け続けるためのソリューション(解決策)」なのだ。
あとがき
これは日本に限ったことではないと思うが、「政治的・経済的」に重大な何かを決めたりする時、なぜかそれを覆い隠すほどの「事件」や「災害」などが起きていたりする。
日本の全マスコミは全力でその話題を報道し、それ以外のニュースが入り込むスキを与えない。悲しいかな多くの国民はいつもそれに気づかない。
それがたまらなく悔しいのだ。