10月も終わりに近づくと日本の一部の地域でも、ざわつき出す。そう「ハロウィン」だ。
毎年、10月末には渋谷センター街で大騒ぎしている映像を目にする。これも、もはや珍しい光景ではなくなった。
日本人の一部の者たちに愛されているお祭り「ハロウィン」。子供達がカワイイ仮装して歩いているのはとっても微笑ましいものがあるが。
でも、これは外国産のお祭りだ。いまでは良くも悪くも日本の風物詩と化しているが、聞くところによると、ハロウィンで大騒ぎしているのは「英語圏の国」と「日本」だけなんて話もある。
そこで、この記事ではハロウィンのなりたちから、「ハロウィンをガン無視している世界の国々」について調べてみた。
ハロウィンはキリスト教の祭りではない
そもそもハロウィンは「ケルト民族」の「宗教儀式」からきているもので、キリスト教とは何の関係もない。
だが、アメリカの一般的なイベントになっているので、クリスマスと同じようにキリスト教と関連のある行事と勘違いしやすいのである。
カトリック教会は「諸聖人の日」をハロウィンと重ねて設定している
キリスト教派の1つ「カトリック教会」にはキリスト教の聖人や教殉者の記念日である「諸聖人の日」というものがある。
カトリック教会は、この記念日をハロウィンに合わせて設定している。
これには「異教徒の祭りを潰すためのもの」だとか「カトリック教会が異教徒の祭りを取り込んだもの」だという見方もされているが、ハロウィンを潰すためにこの記念日をぶつけてきてる感じがしなくもない。
ハロウィンをガン無視している国とは
南米を含むラテン系の国々や、ロシア、中東、東ヨーロッパでは、ハロウィンがない。
- イタリア
- スペイン
- ポルトガル
- フランス
- ブラジル
- ペルー
- アルゼンチン
- コスタリカ
- ニカラグア
- ロシア
- 中東の国々
- 東欧の国々
これらの国々はハロウィンに興味がないので、ハロウィン祝うという習慣がない。
これらの国家はカトリック信者が多く、カトリック教会はハロウィンよりも「諸聖人の日」の方が重要だと考えているのでハロウィンは眼中にない状況だ。
ハロウィンとキリスト教各派の確執と見解
上記をふまえて調べてみると、どうやら「ハロウィン VS ハロウィンを無視している国」というより「ハロウィン VS キリスト教各派」という図式が浮かびあがってくる。
国うんぬんというよりは、その国がどのキリスト教の会派に属しているかによってハロウィンに対する見解が違ってくるということだ。
キリスト教の各会派のハロウィンに対する見解は以下のとおりだ。
カトリック教会の一部はハロウィンをオカルト認定している
カトリック教会は、ハロウィンに対して具体的に言及していないが、ポーランドのカトリック教会はハロウィンは子供達に悪影響をあたえるオカルトだと批判している。
プロテスタントはハロウィン参加を禁止していない
プロテスタント教会では、カトリックのように「諸聖人の日」を祝う習慣がない。
だから同時期に行われるハロウィンに参加することを禁止していない。
だが、キリスト教の信仰に悪影響が出ないようにと注意を促している。
ロシア正教会はハロウィンをカルト認定している
ロシア正教会はハロウィンをカルト認定している。
ロシアの教育省ではハロウィンは壊れやすいの子供の心に悪影響であるという見解をだしている。
ロシア人はハロウィンに対して悪魔崇拝的な何かを感じ取っているのだろうか。
聖公会はハロウィンに対して否定的
聖公会では、ハロウィンはキリスト教由来のものではなく、悪魔崇拝を推奨するものだとしてハロウィンに対して否定的な見解を示している。
「ハロウィン VS キリスト教」の対立構造は興味深い
ハロウィンを「ガン無視している国」について調べてみると、「ハロウィン vs キリスト教」という対立構造が浮かび上がってきた。
驚いたのは、キリスト教各派のほとんどがハロウィンをオカルト認定していることだ。これは「ガン無視」どころの話ではない。
キリスト教は年月が経っても異教徒の祝祭に起源にもつハロウィンを悪魔崇拝、もしくはそれに近いものとして認識している。ここら辺の話題はセンシティブでもあり、なかなか興味深い。