かつて脅威の的中率を誇った予言者がヨーロッパのブルガリアに存在した。その名は「ババ・ヴァンガ」。
1996年、彼女はこの世を去ったが、彼女が語ったとされる予言は今もなおオカルトマニアたちを惹きつける。
この記事では、「バルカン半島のノストラダムス」の異名を持つババ・ヴァンガの予言と彼女の人生についてサラッとまとめてみた。
- ババ・ヴァンガの予言と彼女の人生について
ババ・ヴァンガとは
- ババ・ヴァンガ
- 本名:バンゲリア・パンデバ・ディミトロバ
- 1911年1月31日生まれ、1996年8月11日死去(85歳)
- ブルガリアの予言者
- 「ババ」とはブルガリア語で「おばあちゃん」という意味
- 北マケドニア共和国東部の最大の都市「ストルミツァ」出身
- ヨーロッパで大きな影響力をもっていた
ヴァンガの予知能力
ヴァンガは12歳の時に竜巻の被害に遭い、砂嵐が原因で視力を失った。
それ以来、彼女の前には一般人には見ることが出来ない不思議な生き物が現れるようになり、未来の出来事を予知夢で教えてくれるようになったという。
的中したとされる予言
- 第二次世界大戦の勃発(1939~1945年)
- チェルノブイリ原発事故(1986年)
- ソビエト連邦の崩壊(1989年)
- ダイアナ妃の死去(1997年)
- 911アメリカ同時多発テロ(2001)
- スマトラ沖地震(2004年)
- オバマ大統領当選(2009年)
- 東日本大震災と福島第一原発事故(2011年)
- イスラム国(ISIL)の台頭(2016年)
- 新型コロナウイルスの世界的大流行(2019年)?
予言の的中率と懐疑論
ヴァンガの予言の的中率は「70~80%」、または「85%」とも言われているが、次ような理由から彼女の予言は懐疑的に見られることもあるようだ。
- 的中したのは抽象的な内容の予言のみ
- 国の名前などの具体的な内容の予言はすべてハズレている
- 予言の内容がすべてブルガリア政府の管理下であるため詳しい検証ができない
また、この的中率はヴァンカの相談者へのアンケートから集計したものであり、個人的な先入観なども含まれる。そのため信憑性は低いという指摘もある。
国家機密になっていた予言
ババ・ヴァンガの予言は、そのほとんどがショッキングなものだったため、ブルガリア政府により国家機密扱いされていた。
- 地球の環境の変化
- 戦争
- 人類滅亡
- この世界の終わり(5079年)
しかし、2014年にブルガリアで政権交代が起きたことで、予言の一部が公開されることになった。
5079年には、人類が現在の宇宙から別の宇宙に旅立ってしまうので、いま現在の世界は終わるのだと予言している。
ヒトラーとの関係
ババ・ヴァンガは、アドルフ・ヒトラーとも親交があったとされる。
生前には、アドルフ・ヒトラーがヴァンガのもとを訪れて、世界大戦の戦況を尋ねたという話もあるようである。
まあ、予言者どうし馬が合ったのだろうか。
ババ・ヴァンガの人生
1911年10月3日、ヴァンガはマケドニア共和国のストルミツァの町で生まれた。
ヴァンガは、パンデとパラスケバ・スルチェビの一人娘として生まれたが、彼女の母親は彼女を出産してすぐに亡くなった。
それから数年が経ち、ヴァンガの父は3人の子を持つ女性と再婚した。
ヴァンガは15歳のとき、ストルミツァ市のノボセロの土地で自然災害に遭い、視力を失った。
その後は、セルビアの盲学校でアルファベットの読み書きを学んだ。
1941年、ヴァンガは予知夢を見ることができる「千里眼」を授かる。
翌年の1942年、ヴァンガはペトリッヒ市のディミタル・グシュテロフと結婚し、それ以後ブルガリアに住んでいた。彼女の夫は1962年に亡くなった。
ヴァンガとディミタルの夫婦には子供がいなかったが、彼女は何十年と献身的に国や民に尽くしてきたため、年老いた彼女の世話をしてくれる者たちがいたようだ。
1994年、ヴァンガは彼女の支持者たちとともにペトリッヒ市のルピテ地区に「聖ペトカブルガリア教会」を建設した。
1996年8月11日、彼女はこの世を去ったが、ヒーラーや殉教者、聖人として人々の記憶に残り続ける。
ブルガリア国民、みんなの「おばあちゃん」として。