エイリアン陰謀論の中でも「陰謀は本当にあったんだ」と声高に主張できるものに英国の森の中で起きたUFO遭遇事件がある。
この事件は、政府が事実を隠蔽しようとしていることが暴露された唯一の「UFO・宇宙人に関する陰謀事件」で、信頼のおける軍人からこれほど多くの目撃証言が得られたケースは他にない。
この記事では、イギリス版ロズウェル事件とも言われる「レンデルシャムの森事件」について見て行く。
イギリス版ロズウェル事件の『レンデルシャムの森事件』について
イギリスで起きたUFO・宇宙人遭遇事件
1980年12月27日午前零時すぎ、イングランドの東岸、ノーフォーク郡ワットンにあるイギリス空軍レーダーが1機の未確認飛行物体を捉えた。
場所はイングランドのイスブウィッチの近く、アメリカ軍のベントウォーターズ基地とウッドブリッジ基地に隣接する「レンデルシャムの森」だった。
この森の両端にはイギリスがアメリカ空軍に貸している「ベントウォーターズ基地」と「ウッドブリッジ基地」があり、この2つの基地には膨大な兵器が備蓄されているという話がある。
正体不明の物体が現れてから消え、ふたたび姿を現した時には警報が鳴り響いた。警備兵3名は基地飛行場の裏門の先、森の木々の隙間からこぼれてくる光が見えたとき、飛行機が墜落したのだと思い、現場へ急いで向かった。
それから12年後のイギリス議会では、政府がUFO事件のすべてを隠蔽しようとしていたと判断された。さらに、2002年の議会ではイギリス国防省がレンデルシャムの目撃証言をまとめた文書の公開を拒否し、事実にまつわる情報を隠蔽していると断定された。
アメリカ軍は、この英米2つのロズウェル事件に関わっているが、どちらのケースもアメリカの核防衛兵器を扱う機密性の高い軍事基地のそばで起こっているのは偶然なのか。
ホルト文書
副司令官チャールズ・ホルト中佐は報告書に次のように書いている。
報告書
部下たちから森の中で光る妙な物体を見たという報告があった。
- 外観は金属製
- 形状は三角
- 底面幅は約3メートル、高さは約2メートル
- 白い光で森全体を照らしていた
- 物体の上部は赤い光が点滅、底面は青い光の層を放出
- ホバリング中、脚がおろして停止
警備兵たちが近づくと、飛行物体は木々の合間を抜けて飛び去った。このとき近くの農場にいた動物たちは発狂していた。
翌晩、ホルト中佐は調査に加わり、飛行物体が目撃された森の地面に3か所のくぼみがあることに気づいた。
あたりで計測器の電源を入れると、通常の10倍もの放射能が検出された。そして、まさに計測しているその時に飛行物体が再び現れた。
数年後、ホルト中佐はこのとき現場で録音していた18分におよぶカセットテープを公開した。そこには、飛行物体を見つけた警備兵の「おい、あの色を見てみろ。何なんだあれは」という叫び声も入っている。
このとき飛行物体が放った光線により、近隣地域の電子機器がしばらく使えなくなり、パニックになった兵士の声や他の兵士がこの異常事態をカメラに収める様子も録音されていた。
確かな目撃証言と多くの物的証拠が揃えば、UFOは実在すると結論が出たようなものだ。
しかし、その後、長い時間をかけてアメリカとイギリスの軍部はレンデルシャムの森事件を隠蔽することに全力を尽くした。まるで、逆らうことが許されない闇の力が真実を塗りつぶそうとするように。
これにより真実の扉は完全に閉ざされたかのように思われた。だが1983年、イギリス国防省に提出したホルト中佐の直筆の報告書、通称「ホルト文書」が情報公開法によって公開されたのだ。
最初の突破口に辿り着いた研究者たちは真実を追い求め暗闇の迷路へと足を踏み入れようとしていた。
レンデルシャムの森事件の真相
軍の上層部は、この夜、森の中に現れた未確認飛行物体の存在は認めたが、そのとき宇宙人が目撃された件については否認している。
なぜUFOや宇宙人が、この森に現れたのか。その真相はいまだ不明だが、密かにいくつかの説が囁かれている。
NSAと宇宙人の密約
NSA(アメリカ国家安全保障局)は、レンデルシャムに隣接する2つの基地で強い権力を持っている。
この組織はUFO事件の隠蔽に関しても指示する立場にあった。NSAは宇宙人と密約を結び、実験用の人間と高度な技術を交換しているという噂がある。
レンデルシャムの森は軍関係者が定期的に会合をおこなっていた場所で、たまたまそのとき居合わせてしまったホルト中佐と部下たちに目撃されてしまったというのだ。
グレイの偵察
レチクル座ゼータ星からやってきたグレイがアメリカ軍の基地を偵察していたという噂もある。森に隣接する基地から核兵器の気配を感じ取ったからだとも。
さらに、アメリカ軍がグレイの敵であるシリウス星人、いわゆるレプティリアンと密約を結んでいるという噂がある。
敵の前線基地の偵察中、グレイの乗ったUFOがトラブルに見舞われた。修理のため近隣の森へ着陸せざるを得なかったが、そこを警備兵に目撃され立ち去るほかなったのだ。
メンインブラックが証拠隠滅
基地のレーダーが物体をハッキリと捉え、地表に存在の痕跡を残し、異常な放射能を検知したという事実があるにもかかわらず、軍部は騒動の原因は8キロ先にあるオーフォードネス灯台の光だと発表した。
地表に出来たくぼみはウサギが掘った穴で放射能も自然界の標準レベルだとごまかそうとしていた。
事件の目撃者の多くは、黒ずくめの男たち「メンインブラック」に解雇され、尾行され、脅迫されたという噂だ。警備兵たちが灯台の光を誤認しただけなら、ここまでする必要があるのだろうか。
ブルービーム計画の実験説
ブルービーム計画は、アメリカ国防高等研究所、通称ダーパ(DARPA)が極秘に進めてきた計画だ。
その目的は、一般市民への洗脳プログラムに限定されているわけではない。高度なマイクロ波やレーザー、空中に映し出すホログラム兵器は敵を洗脳し、困惑させ、士気をくじくことにも使用される。
レンデルシャムの森事件は、そのホログラム兵器でUFOや宇宙人の姿を兵士たちに見せ、どの程度の効果があるのかを探るための実験だったのかもしれない。
並行世界の住人か時の旅人
中世の頃、この土地がまだサフォークという名で呼ばれていたとき、レンデルシャム近辺で緑色の肌をした謎の子ども「グリーンチルドレン」が発見されている。
そのため、この地区は並行世界、いわゆるパラレルワールドの入り口があるのではと言われるようになった。
案外、レンデルシャムを訪れる者とは地球外生命体などではなく、パラレルワールドの住人や未来からやってきたタイムトラベラーなのかもしれない。
ラリー・ウォーレン軍曹の証言
飛行物体が2度目に森へとやってきた晩の目撃証言がアメリカ軍で次々と確認された。
軍の警備兵ラリー・ウォーレン軍曹は、公の場で上司たちが飛行物体に乗っていた3人の宇宙人らしき存在と会談しているところを見たと語った。
その後、ウォーレンと同僚たちは放射線被ばく量をチェックされ、森で見たことをいっさい口外しないという旨の誓約書に署名するよう命じられた。そこにはただ、「私はいつもと違う光を見ました」とだけ書かれていた。