GEZANにロックオンしたアホなネトウヨの大群が次から次へと5年前の東京に押し寄せる。表現の自由を叫び、中国を憎むネトウヨが政権批判する者を言論弾圧する。彼ら一人ひとりが一つの中国と化しているその光景はとても滑稽である。

なんか新しい政権に代わってから国内に不穏な空気が漂っている。いや、それよりも少し前の参議院選挙あたりですでにおどろおどろしい排外的な風が吹き始めていただろうか。

高市さんがトランプさんに勇ましい発言の件で電話で嗜められた、という話題が出始めてからは、マスコミの忖度報道の風向きも少しは変わって来たように思うけど、それまでの徹底した高市擁護の布陣が敷かれている光景は不気味の一言だ。まるで余計な事でも言おうものなら停波するぞって脅されてるかのように見えた。

口は災いの元とも言う。就任まもなく台湾有事にまつわる失言で多方面に迷惑をかけ、数兆円レベルの損失を出し、ついには経団連会長が中国大使に面会しにいく始末。現在進行形で国益を棄損している新総理に、さほど期待していない国民はただただ呆れるばかりだ。

嗚呼もちろん、謎の高支持率を叩き出し、明後日の方向に振り切ってしまっているサナ活さんや高市支持者、ネトウヨさん達はこの文章中に登場する国民にはカウントしていないので御安心を。

君たちの中には「高市政権を支持しない人は本当に日本人か?」などと言ってしまう人もいるから、おそらく同じ日本人ではないのかも知れない。僕がよく知っている愛すべき日本人はそんな愚鈍な感性は持ち合わせていない。

だから国際会議に向かう途中にSNSに投稿された、「外交交渉でマウント取れる服をうんぬんかんぬん」みたいなコメントを見た時、僕も含めて多くの人たちはこう思ったのではないか「なんだ、この馬鹿は」と。

各国の首脳も当然、彼女の発言をチェックしているだろう。サナ活さんや自分を担いでくれる身内(支持者、ネトウヨ、雇われた人)だけが見ているわけではないのだ。彼女は冗談のつもりで言ったのかも知れないが、喜ぶのはその身内だけだろう。

バカと発言したミュージシャンは、SNSや所属するバンドのMVのコメント欄で批判されている。その批判たるや今回の件に留まらず、彼のやっている音楽性にまで及んでおり、もはやただの誹謗中傷となっている。もとから彼らのファンだった人たちにとっては本当に気の毒な話である。

ミュージシャンが失態を犯したところで、例えば、酔っ払ってどこかの店で暴れても、そりゃ暴れられた店や他の客は迷惑かも知れないが、この国に住む全国民の生活や生命の危機に直結するわけじゃない。しばらく本人は社会的信用を失うかも知れないが、その失態が永続的な失職に繋がるとも限らない。

だが、総理と呼ばれる人間ならば、その発言一つで国民や国家を揺るがす国際問題に発展する。それにより国民の生活や生命が脅かされる可能性もある。

だから主権者たる国民一人ひとりが国益を損ねるような政治家を批判するのは当然の権利である。企業であれば、株主が会社を倒産の危機に追い込みかねない経営者をクビにするようなものだ。

要するにネトウヨが言うような、総理を批判したんだから、お前もやり返されて当然だ、ということにはならない。国民に仕える公僕と一般の国民では、そもそも置かれている立場が違うからだ。

あと失政、悪政を敷く政権や腐敗した政治家を批判できなくなったら民主主義は終わりだ。それこそ、どこぞの独裁国家やねんてことになる。

まさに君らネトウヨが心底嫌っている、憎んでいる北朝鮮や中国のように日本がなっている、この国の北朝鮮・中国化が進んでいる証拠じゃないのか?

総理として敬意を払われたければ、よその国の空母の上でピョンピョン飛び跳ねたり、ヤンキー外交と評されるような日頃の稚拙な振る舞いを正し、国民にバカと呼ばれかねない紛らわしい行動は慎むべきである。僕も高市さんはバカだと思うよ。

バカといえば、中国(前漢)の古い歴史書『史記』には「指鹿為馬(しかをさしてうまとなす)」という、興味深い故事がある。

この言葉は文字通り、「鹿を指して、これは馬だと言う」という意味だが、「明らかに間違っていることを“正しい”と言い張って無理やり人を従わせようとすること」の比喩になっている。

漫画『キングダム』にも登場する秦の始皇帝。その始皇帝の没後、権力を握った宦官に趙高(ちょうこう)という人物がいた。

彼は秦朝の第二代皇帝・胡亥(こがい)を操り、自分に逆らう勢力を一掃しようとした。そこで趙高は、朝廷で臣下たちの忠誠や言動を試すため、次のようなことした。

鹿を皇帝に献上し、「これは立派な馬でございます」と言った。すると皇帝は「これは馬ではなく鹿だろう」と趙高の間違いを指摘した。

しかし、趙高は平然として、周囲の大臣たちに「これは馬だよな?」と確認すると大臣たちは趙高の権威を恐れ、「馬です」と答える者と正直に「鹿です」と答える者に分かれた。のちに趙高は「鹿と言った者たち」の罪をでっち上げて処刑したという。

この故事が僕たちに教えてくれるのは、「権力者がウソを押し通し、周囲も逆らえなくなる状況」、「現実がねじ曲げられ、正しいことが言えなくなる政治の危うさ」、「権力による恣意的な支配」だ。また、この故事が日本語の「馬鹿野郎・バカヤロー」の由来になったとする説もある。

政権批判する国民を批判、弾圧しているのが独裁国家の権力者とかではなくて、同じ国民というのが実に滑稽だ。それが高市支持者なのかネトウヨなのかネトサポなのかDappiの類いなのかコメントバイト君達なのかどこかに雇われて日本上げ動画や中国下げ動画を作成して小銭を稼いでる人達なのか知らんけど。

国民が同じ国民を叩くというまさに権力者しか得しない状況。そんな連中が国会議員の数を減らそうとしてるからね。君たちはこの日本を政権批判を許さない北朝鮮や中国のようにしたいのかと。

馬と鹿の区別もつけられない者を馬鹿野郎というのだろうけど、僕には君たちや高市擁護のマスコミが趙高の権威にビビって間違いを指摘できない、鹿のことを馬だと言わされた馬鹿野郎にしか見えない。

最後に僕が大好きなアニメ『銀河英雄伝説』の主人公ヤン・ウェンリーの言葉を二つほど拝借して終わろうと思う。

「政治家が賄賂をとってもそれを批判することが出来ない状態を、政治の腐敗というんだ」

「かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。個人の自由と権利に比べれば、たいした価値のあるものじゃない」

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