フリーレンを中国ディスりに利用するネトウヨたち

久々にアニメネタというか、政治ネタなのかな。アニメおたくと言えるほどではないが、僕も日々、適度にアニメを嗜むような日常を送っている。

原作の漫画は読んでいないのだけど、『葬送のフリーレン』はアニメシリーズがはじまった当初から視聴している。

そんなフリーレンの件なのだが、どうやらネトウヨが中国を批判するネタとして、この作品を利用しているようなのだ。今さらその話かよ、と言われても、2025年になってもそのような言説は無くならない。

鬼の首でも取ったかのように、親の仇に復讐でもするかのように、彼らは中国を貶すためなら大好きなアニメを利用することも厭わない。

そのような生き物なのかな。彼らネトウヨのフリーレンを絡めた中国ディスりをいくつか見てみよう。

人を殺す魔族の子が出てくる場面において、魔族の子をさっさと殺そうと提言するフリーレン。

それに対して「話せばわかる、まだ子供じゃないか」と魔族の子を擁護するヒンメルと村長。この時の両者を比べてネトウヨは次のように揶揄する。

中には魔族の存在をグローバルエリートに例えている人もいた。

こちらの主張はネトウヨのような「中国＝魔族」といったステレオタイプな中国ディスりとは違い、「グローバルエリート、国際金融資本＝魔族」がこの世界を破滅に導いている、といった見方である。

さらに師匠のフランメとフリーレンは自国を貶めるような悪い情報をあえて流出させ、日本を含めた他国を油断させようとする中国のようだと考察していた。

僕の考えもどちらかといえば、この投稿者の考察「フランメ・フリーレン＝中国」説に近いかも知れない。

「私たちは日々、中国の方々と交渉している。彼らは君たちのいう魔族などではない。これらの投稿は単なるヘイトスピーチでしかない。またフリーレンという作品をも冒涜している。撤回することをお勧めする」

フリーレンを利用して中国をディスる。このような傍若無人で非常識なSNS投稿に対し、上記のような良識ある日本人による反論も見られた。

台湾には「魔族＝中国人・中国と同調する者」というふうにフリーレンをネトウヨ的視点で捉えている人もいるという。そんな彼らを非難すれば、「お前こそ、この作品の真意から目をそむけている」などと言われてしまう。

この件における「中国人の非人間化」を危険視する人たちもいる。ロシアや中国を人間ではなく魔族と認識する。このような言説を繰り広げているのは主に、ネトウヨや台湾独立アカウント、ミリタリーオタク・クラスタといったSNSにおける特定の層だとも言われている。

フランメ：体外に放出する魔力を1/10以下に抑えてみろ。あとは並行して基本訓練で基礎的な魔力を上げていく

フリーレン：ところで、この魔力の制限はどのくらい続ければいいの

フランメ：私と同じくらい、一生だ

フランメ：奴らは魔法を誇りに思い、誰よりも魔法が好きなのに、己れの魔力すら自由にできない

フリーレン：そうだね、おかげで魔族を欺ける

出典：テレビアニメ『葬送のフリーレン』より

フリーレンの師匠フランメが言っていた「相手を欺くために自分の魔力を制限する」って話。これ、まんま日本が中国に長年やられてることではないのかな。

ネット上に出回っている中国が日本より技術的に遅れていると思わせるかのような映像は日本人を欺き、油断させるために作ったフェイクかも知れない。この時点でいわゆる彼らの「超限戦」てやつの術中にハマってる可能性が高い。

それなのに、そんな動画のコメント欄が「コイツらまだこんな原始的なことをやってるのかよ遅れてるなwwwさすが中国クオリティーwww」なんて言葉で沸き立っているのは滑稽でしかない。

僕はあえてフリーレンが中国で魔族は日本だと定義するよ。欺かれてきた数十年、余裕をかまして昼寝しすぎた日本。ウサギと亀じゃあないけど、気づいた時には軍事力も経済力も技術力もすでに追いつけないレベルになっていた。

「もともと中国と韓国は日本からの経済や技術支援で大きくなったのに反日で生意気だ」とか思っているのだろうけど、これらの国々が発展してなかったら、してなかったらで「無駄金使わせやがって、この金食い虫どもが」とかいって、どちらにしても馬鹿にしてそうだ。

あいつらは反日だって笑いながら差別して、あいつらは俺達より下だってアジアの国々を上から目線で馬鹿にして、一部の日本人はいつまで現実逃避を続けるのだろう。

そんな一部の日本人たちは自分たちのことをフリーレンだとでも思っているのだろうか。本当に笑っているのは魔力を制限して君達を欺き続けてきた彼らの方なのに。