夏川賀央著「仕事ができる人は仕事ができる人を真似ていく」を読んだ感想

DariuszSankowski / Pixabay
プロフィール
- 著者:夏川賀央(なつかわ・がお)
- 出身地:東京都
- 生年月日:1968年生まれ
- 出身大学:早稲田大学
- 主な著書:『成功しちゃう「人脈」はじつは公私混同ばかり』、『なぜ、仕事ができる人は残業をしないのか?』、『なぜ、仕事ができる人は「効率」を無視するのか?』『なぜ、ビジネス書を読んでも「仕事ができる人」になれないのか?』など。
各章の見出しのタイトル
第1章 「できる人はみんな、真似をしている」って本当?
第2章 仕事のスキルは「真似すること」から身につける
第3章 とにかく「目の前の人」を真似てみる
第4章 「何でもかんでも」真似てみる
第5章 「完全オリジナルの思考」なんて存在しない
第6章 真似られなくてもフリをする
僕が感じた、夏川賀央著「仕事ができる人は仕事ができる人を真似ていく」のポイント

Free-Photos / Pixabay
- 現代において完全なオリジナリティなんてものは見つからない
- 真似しようとする見本を限定しない
本書で僕がグッときたのは上記の2点です。
現代において完全なオリジナリティなんてものは見つからない
「真似」に対して当然挙げられるのは「オリジナル」ですが、この本の著者は現代においては完全なオリジナリティなど探しても見つからないといいます。
というのも、私たちは誰かの物真似をして作った土台に新たな物真似を加えたり組み合わせて出来たものをオリジナリティと呼んでいます。
ビジネスだけでなく、人間の思考や行動もこうした真似の繰り返しで発展してきました。
例を挙げると、自動車が発明されればどこかが真似をして作り始める。
ある会社は「速い車」を作り、ある会社は「荷物がたくさん積める車」を作り、ある会社は「低価格の車」を作りといったように市場が発展してきた経緯があります。
また、真似されないものは市場で残らないとも言われています。
それでも、「最初のオリジナルがあるのでは?」と考える人もいると思いますが、馬車を真似て作った自動車のオリジナルを辿ろうとすれば、最終的には古代の車輪にまでさかのぼることになります。
車輪から現代の自動車に行きつくまでには、さまざまな模倣や真似という過程を経てきています。
これは、車だけではなく個人レベルでも同じで、自分の中に新しい変化を起こすには何かの真似が無ければ不可能といえます。
真似しようとする見本を限定しない
私たちは、成功するという事に焦点を当てると、「何かの分野で成功した人」や「その分野の第1人者」の全てを真似しようとしがちです。
ですが、成功者のすべて真似したところで、そのまま自分に当てはまるかどうかはわかりません。
つまり、その成功哲学や方法論が万人に対して再現性があるかどうかわからない。
本書にもありますが、真似を取り入れてスキルアップするために有効な方法は、真似しようとする対象を限定しないこと。
リアルでもネットでも成功者に限らず、日頃から自分が出会う人達を観察し、この人のこの部分は、「面白そう」、「自分に役立ちそう」、「自分でもできそう」なので取り入れてみるといった柔軟な発想は大事だなと思いました。
そして、自分の成長を止めないためには柔軟な考え方を持ち、自分の中には無い「考え方」や「方法」を定期的に取り入れて自分をアップデートし続ける必要があります。
それが、自分の限界や壁を突破する方法でもあります。
まとめ
自分に取り入れた様々な「真似」は、自分の中で整理され、最終的にスマホのアプリのように自分に合っているもの、必要なものだけが残ります。
この本「仕事ができる人は、仕事ができる人を真似ていく」は、真似を取り入れてスキルを習得する方法論や真似とは何なのかについて、わかりやすい例をあげて解説しています。
関連記事