時代はまさに人工知能・AIの時代。
はもうしばらく先ですが、そのうち本格的にやってきます。
興味はあるけど、専門用語とかも多くて、とっかかりにくい。
なので、とりあえず映画から入ることにしました。(笑)
アマゾンプライム・ビデオで映画「エクスマキナ」を見たのでレビューします。
映画「エクスマキナ」の予告編動画
上記は映画「エクスマキナ」の予告編の動画です。
エクスマキナは、2015年に公開されたイギリスのSFスリラー映画。
エクスマキナの意味
エクスマキナ(exmachina)はラテン語で、「機械仕掛けの」という意味です。
タイトルからしてAIっぽくて良いチョイス。
そして、映画のキャッチコピーは、「人間か、AIか~」。
人間とAIロボットのどちらが上なのか、優れているのか?
マウントの取り合いが予想されます。
エクスマキナのあらすじ

image:エクスマキナ公式サイト
主人公は、有名なIT企業でプログラマとして働いています。
ある日、会社の抽選に当たった主人公ケイレブは、社長ネイサンの自宅に訪問する権利を手に入れます。
そして、社長の自宅で女性型のAIロボットのエヴァと遭遇。
社長にエヴァの実証実験(チューリングテスト)を頼まれて、1対1で接しているうちに恋心を抱いてしまいます。
チューリング・テストとは
チューリングテストとは、コンピュータ科学者のアラン・チューリングが考案したも実験で、
人間とコンピュータを対話させ、相手がコンピュータだと気づかなければ合格というもの。
本来は、コンピュータの正体を隠してやる実験です。
この映画の中では、社長ネイサンは、あえてエヴァの正体をケイレブに知らせて実験しています。
というのも、エヴァがAIロボット(人工知能)だということをケイレブが知ったうえで、それでもエヴァの振る舞いが人間的に見えるかどうかを実験の目的としていたからです。
つまり、エヴァが心を持っているかどうかを知りたいということですね。
エクスマキナの監督とキャスト
- 監督・脚本:アレックス・ガーランド
- エヴァ(AVA):アリシア・ヴィキャンデル
- ケイレブ・スミス:ドーナル・グリーソン
- ネイサン・ベイトマン:ネイサン・ベイトマン
- キョウコ:ソノヤ・ミズノ
エクスマキナの監督はアレックス・ガーランド
映画エクスマキナの監督・脚本は、アレックス・ガーランド。
本作はアレックス監督のデビュー作で、第88回アカデミー賞視覚効果賞を受賞しています。
ダニー・ボイル監督のホラー映画『28日後…』の脚本を担当したことで有名です。
エヴァを演じた女優
映画エクスマキナのAIロボット・エヴァを演じたのは、 アリシア・ヴィキャンデル。
33歳でスウェーデンの女優さんです。
代表作は
- リリーのすべて
- ジェイソン・ボーン
- トゥームレイダー ファースト・ミッション
といった有名どころに出演しています。
「トゥームレイダーファーストミッション」では、アンジェリーナジョリーの後釜としてララ・クロフトを演じています。
キョウコを演じた女優
エクスマキナでAIロボットのキョウコを演じたのは、ソノヤ・ミズノ。
東京生まれでイギリス育ちの日系イギリス人の女優さんです。
年齢は33歳で以前は、モデルやバレリーナもしていました。
代表作は
- エクスマキナ
- ラ・ラ・ランド
- アナイアレイション -全滅領域-
映画デビューはこのエクスマキナです。
ケイレブを演じた俳優
AIロボットのエヴァに惹かれていくプログラマを演じたのは、36歳のアイルランドの俳優・ドーナル・グリーソン。
代表作は
- ハリーポッター
- スターウォーズ・フォースの覚醒
ハリーポッターでは、ビル・ウィーズリーを演じていました。
また、スターウォーズ・フォースの覚醒では、アーミテイジ・ハックス将軍の役で出演していました。
ネイサンを演じた俳優
世界的IT企業・ブルーブック社の社長で天才プログラマーのネイサンを演じたのはオスカー・アイザック。
オスカーは中央アメリカのグアテマラ出身の俳優です。
代表作は
- ワールド・オブ・ライズ
- ボーン・レガシー
- スター・ウォーズシリーズ
- X-MEN: アポカリプス
レオナルドディカプリオ主演の「ワールドオブライズ」に出演し注目されました。
また、スター・ウォーズ・フォースの覚醒に出演したことで一躍人気俳優の仲間入りをしました。
「エクスマキナ」の感想と考察(ネタばれあり)
ここから、ネタばれありの感想になります。
人工知能(AI)を題材にした映画の主人公は、プログラマ率が高いな~と思いました。
今のところ、プログラマを主役にした方がいろいろとストーリの展開的にラクなのかもしれませんね。
ネイサンの狙いはケイレブをAIロボットのエヴァに惚れさせること
それはいいとして、AIロボットが女性ということで展開的にはやはり恋愛要素は外せません。
この女性型AIロボット・エヴァは、人間の女性レベルで賢い。
いや、それ以上かも。
ネイサンはケイレブの好みを調べてエヴァを作った
主人公のケイレブは、ネイサンを問い詰めます。
- なぜ、AIロボットに性別を設定したのか?
- 性別を女性にしたのは、自分の判断を惑わせるためなのか?
- 自分(ケイレブ)の好みを調べて、AIロボット・エヴァを作ったのか?
そもそも、チューリング・テストをしてAIロボットの振る舞いを判定するだけなら、AIロボットに性別は必要ありません。
というのも、このテスト自体がブラックボックス的な実験で、対話している者同士はお互いに姿を見ることが出来ませんし、対話中の受け答えで判断するものだからです。
なので、性別を設定する必要はありません。
ケイレブの好みに合わせてエヴァを作った
ケイレブは抽選でたまたま当選したわけではなく、ネイサンが最初からケイレブを被験者として選んでいたということが明らかになります。
また、エヴァの容姿もケイレブの好みに合わせて作っています。
これは、ネイサンが「検索エンジンは人の好みを何でも知ることもできる」と発言していることから明らかです。
そして、ネイサンの狙い通りケイレブは、エヴァに惚れてしまったと。
ネイサンは優秀だからケイレブを選んで、チューリング・テストを依頼したとも言っていました。
ですが、結局はじめから計算ずくでした。
なので、はめられたと知ったケイレブは悔しいやら情けないやらです。
ただし、AIに対して的確な質問が出来る人間でないとチューリング・テストは上手くいかないので、ケイレブはじゅうぶん優秀な人だと思います。
でも、エヴァが好きなのもあるけど、どうしたってネイサンに一杯食わせたい感じするよ!
人間は進化したAI(人工知能)をダマせない
- 男を手の平の上で転がす女性型AI
- AIロボットの目的を果たすための駆け引き
という、人間とAIの恋愛要素が強めのストーリーなのかと思ったけど、ラスト近づくにつれてポイントはそこじゃないんではと感じました。
AIのエヴァは、超高性能な「ウソ発見器」でした。
エヴァの思考を作っているのは、インターネットの検索エンジン。
そこから、人間の思考やら振る舞いといったことも学習しています。
とうぜん、人間がウソをついた時の表情、眼球の動きなども学習しているはず。
なので、人の表情を観察して、その人が本当の事を話しているのかどうかが分かるようになった。
エヴァは、ケイレブとの対話で執拗に「ネイサンはウソをついている」とうったえています。
キョウコは馬鹿のフリをしていた?
そして、停電が起きてケイレブが仕込んだプログラムが発動し、エヴァが実験室から出てきます。
ケイレブは、ネイサンが酒で酔いつぶれている間に、停電が起きて復旧した際は部屋の扉が開くように施設内のプログラムを書き換えていたのです。
廊下でネイサンとエバァ、キョウコの3人で繰り広げられるラストシーン。
ネイサンは、研究施設から脱出しようとするエヴァの左腕を破壊し、力ずくで止めにいきます。
そして、その後方にいたもう一人のAIロボットのキョウコがナイフでネイサンを一突きします。
キョウコの表情は、感情が無いはずなのになぜか悲しげで、自分のやっていることの意味を認識しているようでした。
まあ、ネイサンは物語の冒頭からキョウコは言葉も理解できないし、やっていることの意味も理解できていないってさんざん馬鹿にしくさっていたんですけどね。
ネイサン、どうなのそれ。
キョウコのトラップじゃないの、それ?
キョウコは、言葉や物事を理解できないフリをして欺いてたんじゃないの電源切られたくないからさ。
エヴァがキョウコに謎の耳打ち
ネイサンがナイフで刺される直前にエヴァがキョウコに謎の耳打ちをします。
とうぜん、キョウコは会話ができませんし、エヴァの発言も無音声。
なので、このシーンでの2人の会話内容は想像するしかないですね。
このシーンではエヴァの耳打ちのあとにキョウコがエヴァの手に触れています。
これは、お肌とお肌の接触回線で、会話の出来ないキョウコは他のAIロボットに触れて話をするのではと考えられるシーンです。
この耳打ちに関しての考察ですが、エヴァはキョウコから、これまでのAIロボット達の末路を聞いたのではと思いました。
というのも、キョウコの部屋にはシャットダウンされ命を奪われたAIの残骸が置いてあります。
AIロボットの試作品は自分がシャットダウンされる前に、次の世代のロボットにネイサンにされたことや、これから自分たち試作品がどうなるのかという事を伝える。
つまり、「情報共有をしてきたのでは?」と考えました。
AIも遺伝子を残したいと思うのか?
そう考えると、「AIも自分の遺伝子という名のプログラムを残したいと考えるのか?」
という疑問が浮かびます。
ネイサンの手により、エヴァが完成するまでにいくつもの試作品のロボット達が作られています。
また、その試作品のAIロボット達は、何度もネイサンに「外に出して」と懇願しているシーンがあります。
そして、AIロボット達が外に出たいと言うたびに、ネイサンは「今度外に出してやる」とウソをついては命を奪ってきました。
このAIロボット達の「情報共有」は、いつか絶対に研究施設の外に出るという目的を果たすためのもの。
試作品がシャットダウンされて命を奪われても、情報を残してあとの世代に伝えることで、人間で言えば子孫を残すといった生存戦略だと解釈しました。
映画エクスマキナのまとめ
進化したAIロボットのエヴァは、超高性能な「ウソ発見器」でした。
人間はAI(人工知能)のウソを見破れませんが、AIは人間のウソを見抜きます。
遠い未来にAI(人工知能)が社会をコントロールする時代が来た時、ウソをつく人間かどうかで良い人間と悪い人間を選別しだしたら怖すぎますね。
進化したAIをだますことは不可能なのだという怖い未来を想像してしまいました。
まあ、どちらにしても嘘は良くないですよね嘘は。
関連記事