お疲れ様です!
コウです。
僕の奥さんは、近所のファミレスのモーニングメニューが好きなので、よく2人で食べにいきます。
このファミレスにいる、ある店員さんが面白い人で
「パンでよろしいですか?」
もしくは
「ライスでよろしいですか?」
と、その時々によって店員さん推しの方をオススメされます。(笑)
通常だと、
「パンとライスどちらになさいますか?」
と選択肢が提示されるような気がしたのは僕の気のせいか?(笑)
この聞き方に、最初は少し違和感があったのですが、
「これってなにげにホイラーの法則じゃん。」
と気づいてからは、ムッとする事も無く、逆に面白いなぁとほくそ笑んでいます。
今回は、このファミレスの店員さんの使っている高度な営業テクニックである、「ホイラーの法則」とパンとライスの選択肢を提示しない理由について考察してみます。
「売りたい物だけ」を押すホイラーの法則とは?
ホイラーの公式とは、アメリカの経営アドバイザー、エルマー・ホイラー(Elmer Wheeler)が1937年の自著『ホイラーの法則』で表したマーケティング、販売のノウハウのこと。第一条から第五条まである。
(出典:wikipedia)
上記がホイラーの公式または法則といわれるもので、いわゆるホイラーさんが考案した営業テクニックであります。
その中に、「売りたいものだけ」を押すというテクニックがあります。
これは、お客さんに買ってもらいたい商品に複数のプランや選択肢がある場合、一番売りたい商品をすすめるというもの。
そして、お客さんに商品をすすめる場合は、「どれにしますか?」という尋ね方をしてはいけないといいます。
というのも、営業している自分が一番望んでいない商品をお客さんが選択する可能性が高くなるからです。
選択肢が増えると買ってもらえなくなる可能性が高くなる

qimono / Pixabay
選択肢が2つの場合、オススメしたい商品を買ってもらえなくなる確率は50%で選択肢が4つの場合は25%になります。
特に、この商品を買ってもらいたいという狙いがないのであれば、自由に選んでもらってもかまわないと思います。
しかし、明確にすすめたい商品がある場合は、「ホイラーの法則」にのっとり、お客さんに選ばせるのではなく、自分がすすめたい商品を強く押す感じにすると良いそうです。
店員さんのおすすめの仕方とコカ・コーラを使ったテスト
ホイラー氏によると、お客さんがコカ・コーラを注文する時に店員が「大になさいますか、小になさいますか?」という質問をした場合、ほとんどのお客さんは自動的に「小で」と答えるのだといいます。
ところが、「大でよろしいですか?」と尋ね方を変えてみると、やはりお客さんは自動的に「はい」と答えるそうです。
イッツ・オートマティック~!な感じですね。
また、このテストは5000回実施され、10人中7人が店員のすすめたものを「はい」と受け入れたそうです。
人間はもともと拒絶するのが苦手な生き物

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もともと人間は、「ノー」と拒絶をするよりも「イエス」と受け入れてしまう傾向が強い生き物です。
ですから、すすめられた物を「では、お願いします」と受け入れてしまいがちです。
すべての選択肢を平等に提示して、「どれにしますか?」と尋ねるやり方をすると、望んでいない商品をお客さんが選んでしまう可能性が高い。
もちろん、営業側の押し付けをお客さんに感じさせない配慮が必要です。
販売関係のお仕事をされている方は、この「オイラーの法則」を適度に取り入れてみてはいかがでしょうか?
でも、お客様に対する過度の押し付けには気をつけてくださいね。
ファミレス店員の中に見るホイラーの法則
あくまで個人的な想像ですが、その時々でオススメされるものが変わり、パンとライスの選択肢を提示しないファミレス店員さんの心情を考察してみます。
この「ホイラーの法則」発動の裏側には何かの理由があるはずです。
考えられるのは、「日によってパンとライスのどちらか一方が、大幅に売れ残ってしまう」ということではないでしょうか。
そして、パンとライスのどちらか一方の一人勝ちを回避したいという店員さんの優しさではないのか。
また、売れ残ったものは時間が経てば廃棄される運命であり食品ロス問題に直結します。
これは、非常にもったいないオバケが出てもおかしくない状況です。
現代は飽食の時代と言われますが、その一方でミニマリストや断捨離という言葉が流行っています。
そこには、このファミレス店員さんのように、昔ながらの「物を大切に」、「食べ物を粗末にしない」という古き良き日本の魂を内包している人たちが、まだ残っているということではないでしょうか。
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